配列
配列とは?
複数の値を1つの変数に格納するための仕組みのことです。
例えば、5つの数値を変数に保存する場合、5つの変数を用意して、それぞれに値を保存するということでも構わないのですが、この5つの値に何か意味があった場合、それぞれが独立したものになってしまうと、どの変数に何の値が入っているか気をつけながらプログラミングをしないといけません。
また、値が100や200もあった場合には、その数だけ変数を用意する必要があり、さすがに現実的ではありません。そんな時に配列を使うと便利です。
5つの値が5教科のテストの点数だったとしましょう。scores(得点の複数形)という名前の変数に格納すると以下のようになります。
1つの変数に複数の値を保存することができます。値の数に応じて複数の変数を用意する必要もありませんし、変数の名前からどんな意味を持った値なのかが何となく想像できます。
また、格納された値を参照したい場合には、順番を示す番号を与えることで、一つずつ取り出すことが可能です。のように指定して取り出します。この場合は、75が取り出されます。
配列の各値を要素と呼びます。
要素を指す番号のことを、添字またはインデックスと言います。この番号が0から始まっていることに注意してください。
配列の使い方
配列の宣言
データ型の後ろにを記述します。これで、複数の値を保存することができる変数を宣言しました。
領域の確保
という演算子を使って、要素の数を決定します。
要素数が5の配列を作成します。
値の代入(初期化)
配列に値を代入する際には、インデックス(添字)を使います。変数scoresに値を1つずつ代入するにはこのように書きます。
宣言から初期化までをまとめて記述すると、
このような記述が可能です。宣言、領域の確保、初期化を同時に行なっているということです。
要素の値の参照
要素の値を参照する際にも、インデックス(添字)を使います。
で変数の2つ目の要素の値を参照しています。この例だと、が出力されます。
配列の長さ
配列の要素の数を調べるには、プロパティを使います。
とすることで、配列の「長さ」を調べることができます。
配列の注意点
配列の最後の要素のインデックス(添字)は、配列の数より1少ない数になります。
変数scoresの添字はこのよう0から始まります。値5の添字は4となっていて、これは、lengthプロパティであることがわかります。
以下は、配列とfor文を使ったサンプルプログラムです。
このプログラムでは、という名前の配列を宣言し、1から5までの整数を格納しています。その後、for文を使って配列の要素を順番に表示しています。
カウンタ変数iは0から始まっており、条件式はが「より小さい時繰り返す」となっています。出力結果は以下のようになります。